ゲルシート自作

大阪日帰り500km弾丸ツアーの際に、一番しんどかったのはシートの堅さでした。
200kmを超えたあたりから、だんだんとケツのあたりというか、太ももの内側あたりが痛くなってきて、
ステップの上で時々立ち上がったりして、だましだまし走っていました。
その後は、体力的にはまだまだ走れるのに、ケツの痛さが我慢できず、
サービスエリアがある度に休憩を取るような状態でした。

せっかくリッターバイクになって、高速を使っての長距離ツーリングが快適になったのに、
このままでは楽しめません。
同じような悩みを抱えているひとは他にも結構いるようで、対策品として以下の様な商品が出ています。

株式会社プロト EFFEX ゲルザブシリーズ
百鬼 ジェルシート「座」
家の近所の2りん館にデモが展示してあるので、どちらも触ったり座ったりしてみましたが、
かなりいい感じです。
しかしながら結構いいお値段ですね。それにシートの上に取り付けるのは見た目がどうも。。。
どうせシートカバー下に仕込むなら、何とか自作できないかと、いつものように迷走が始まりました。
ゲルシートそのものの素材をネットで検索した結果、やはり安くは無いですが、
何とか自作できそうな感触だったので、思い切ってトライしてみることにしました。
私が利用しているガレージには、工具が一式そろっていますが、何の気なしに探してみたら、
なんとシート張り替え用のタッカーまであるじゃないですか。
もうこれは、やるしかないな。

まずは、ノーマルのシートでいきなり加工して失敗は痛いので、
素材用にFire Storm純正シートの程度の悪いのをヤフオクで格安でゲットしました。
張り替え前提で入手したので、多少の穴あきは敢えて無視して落札したのですが、
これが後ほど作業するときに苦労する羽目になりました。
保管状態がかなり悪かったのか、表皮を止めているタッカーを外す際に、
針がサビでぼろぼろになっていて、抜く度に途中で折れてしまい、大変でした。
スポンジにも雨水が浸入した痕跡があったので、取りあえず除菌洗剤で入念に洗って、しっかり乾かしました。
このために、余分な作業日数が1〜2日かかっちゃいました。
まねをする方は、あまり程度の悪い素材は選ばない方がいいですよ。

ゲル本体は、東急ハンズでゲットした「スーパーゲルシート」です。
このゲルを買いに行った際に、5mm厚の低反発ウレタンフォームも入手したので、
ダブルで仕込むことにしました。ええ、どこかのシート加工業者の受け売りですとも。
シートの表皮は、Peace Craftさんがオークションストアで出品しているVTR1000F用のノンスリップカスタムシートにしました。

以下が完成品の写真です。

シロウトが初めてやったにしては、結構きれいに出来たと、自画自賛しています。

以下が、Peace Craftさんのカスタム表皮に含まれているのものです。

補修用のスポンジなど、一式が含まれており、至れり尽くせりでした。
簡単な手書きの張り替えの手順やコツの書いてあるマニュアルが同梱されており、
これが必要十分でかつ大変役に立ちました。きれいに出来たのはこの手順を守ったからでしょう。

今回、シート高は変更する予定は無かったので、あんこ抜きはしていません。
あんこ抜きをすれば足つき性は多少良くなるかもしれませんが、
シートからステップまでの距離がこれ以上狭くなると、長時間乗車時に膝が痛くなりそうです。
ゲルや低反発ウレタンを仕込んだ際に、シート高が高くならないよう、
その厚みに相当する分を、内股や後方部分を中心にオリジナルのスポンジをカッターで削るだけにしました。
以下がゲルを仕込んだ状態です。

その上に低反発ウレタンを重ねました。

完成後、またがって見た直後は
「こんなもんかな?」
とあまり変化が感じられなかったのですが、
先日、黒部ダムまで日帰りツーリングに行った際、その効果は絶大でした。
「からだが疲れる前にケツが痛くならない!!」
ケツ圧が分散されるってのは、こういう状態の事なんですね。
いや〜、ゲルシート、ホントにオススメです。